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しみ・そばかすの治療

美容皮膚科診療の中で最も日々多くの相談を受けるのが、しみ・そばかすの治療です。そして美容皮膚科医としてのきめ細かな手腕が最も問われる治療分野でもあります。
しみには幾つかの種類があります。それぞれの方の年齢や肌質と絡み合い、実に様々です。よって、基本的な治療を組み合わせながら、オーダーメードの治療を構築していきます。
レーザーであっさり除去出来るしみもあります。肌質やしみの種類によっては治療に数年かかる場合もあります。しみだと思われていたものが実はあざである可能性もあります。本人の予想とは大きくかけ離れた治療戦略が必要となる場合もあります。美容皮膚科医として可能な限り的確な診断のもと、治療プランのご提案をさせて頂きます。

本当に価値のある治療法として、現時点の医療水準で提示出来る手段は幾つかしかありません。以下に当院での治療法を列挙します。

Qスイッチルビーレーザー
しみの中でも日光色素斑と呼ばれる平坦なタイプや、遺伝的要素の強いそばかす(雀卵斑)にルビーレーザーは傷痕も残さず、最も高い確率でしみの除去と表皮の入れ替えを行える治療法ですが、治療後に薄いかさぶたを生じ、体質的な一過性色素沈着や赤みを考慮して頂く必要のある治療法です。
大きさによっては治療部を10日間ハイドロコロイドドレッシング材と呼ばれる貼付剤で閉鎖して頂く場合もありますし、肌質によってはすぐに治療出来ない方もおられますので、治療の詳細については診察時に詳しく説明させて頂きます。
しみと誤解される事の多い対称性真皮メラノサイトーシスに対してはQスイッチ型のレーザーが唯一除去可能な治療手段です。
炭酸ガスレーザー
しみが少しずつ盛上がり加齢と共にイボ状になる場合があります。これを脂漏性角化症と呼んでいます。盛り上がりが強いとQスイッチルビーレーザーだけでは除去出来ませんので、皮膚を削る事が可能な炭酸ガスレーザーを併用します。液体窒素と比べ、炭酸ガスレーザーは細かな治療の調整が容易で、最小限の熱量でイボを除去出来るので、治療後の副作用が軽減出来る利点を有しています。
治療経過はQスイッチルビーレーザーにほぼ準じます。
光治療(IPL)
Qスイッチルビーレーザーでの一時的な副作用が仕事や生活上受け入れにくい方や、一過性色素沈着がどうしても体質上強く出る肌質の方等を対象に光治療をご提案します。肝斑を合併されている方は他のしみやあざの合併を拝見させて頂き、治療に採用するかを相談させて頂くことになります。
表在性の日光色素斑やそばかすの不明瞭化に威力を発揮します(ルビーレーザーには劣ります)が、それ以上に特筆すべきは、年齢ともに目立ってくる"くすみ"(メラニン色素のアンバランス)を整える効果と考えています。
肌理が細かく、くすみの少ない肌に変わっていく"美白効果"を期待されるのなら光治療が最適です。
トラネキサム酸内服
大規模な比較試験が行われているわけではありませんが、自分自身や多くの医師の経験上、肝斑と呼ばれる原因不明の色素性疾患に対しトラネキサム酸の内服を粘り強く(半年から1年近く)継続していただくと明らかに改善されていく方がおられます(早い方は1-3ヶ月で改善の自覚が生じます)。
肝斑は程度の差はあれ非常に多くの方が罹患されているしみですので、トラネキサム酸内服は薬物療法としては最も頻用されます。現在では国に認可され、一般OTC医薬品としても薬局でも購入出来るようになりました。
ハイドロキノン外用
美白外用薬として代表的な薬剤です。(1)-(4)の治療法に比べ単独での有効率は下がりますので、1-2ヶ月の使用を試して頂き効果を実感して頂けた方にのみ継続してもらいます。しみの中でも肝斑や炎症後色素沈着といった機能性のしみが良い適応となります。
化粧品への配合が薬事法で認められていますがかぶれる可能性もあり、化粧品レベルの製品はほとんど流通していません。一方院内製剤では酸化による劣化も早いので、当院では劣化しにくいクリニック限定のメーカー品を採用しています。
皮膚をこすらないスキンケア
肝斑や乾燥肌の方に繰り返し診察時にお話しているのがスキンケアの徹底した見直しです。なぜなら、肝斑は化粧を落とす・洗顔・顔面マッサージ等で皮膚を強くこする事により容易に悪化するからです。日光色素斑やそばかすとは全く異なった原因でご本人も知らない間に悪化していくのが肝斑というしみなのです。肝斑の根本的原因は未だ不明ですし、生活習慣を見直すのは大変ですが、肝斑の改善には非常に大きなウエイトを占める大切な治療法です。
ロングパルスヤグレーザー
適応は肝斑や炎症後色素沈着に限定されますが、微小な毛細血管拡張状態を合併した機能性の色素沈着に、ヤグレーザーをマイルドに照射した場合の有効性が日本でも報告されています。機能性色素沈着の発症・悪化メカニズムに毛細血管の関与が推定されており、ヤグレーザーは強い炎症を生じさせる事無く、照射部位の毛細血管を消退させていく事が可能です。光(IPL)治療はどうしても表皮のメラニンに強く反応してしまいますので、難治性の肝斑の方の新たな治療オプションになり得るのではと期待されています。
レーザートーニング
メドライトC6(Qスイッチヤグレーザー)を用いた治療法です。難治性の肝斑や四肢体幹の黒ずみ、色素沈着の改善、かさぶたの出来ないあざ治療に用います。かさぶたが出来ないレベルでレーザー照射をコントロールする事で、ルビーレーザーや光治療では改善が難しかった各種色素疾患に対して、改善が期待出来ます。
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